G・A作戦準備室

サークル重力天使のほめぱげ。主にダラダラとした告知とかキッチリとしたどうでも良い話。      発行する同人誌には18禁の物もありますが、ここは全年齢なのです。

はじめのおわり

この世界は……最早死ぬ寸前だった。
化石燃料を使い果たし、鉄を、アルミを、ありとあらゆる鉱物を使い、核を使い、そして……人に滅ぼされかけた。
放射能で満たされた空気、放射線が降り注ぐ赤黒い大地。
雑草どころか、ろくに細菌すら育たぬ灰色の空。


過去を全て『思い出した』今だからこそ分かる。
なんでこんな世界になっているんだと……なんでこんな、の世界になっているんだ。
思わず、涙が流れる。


灰色の空、冗談みたいに黒く塗り固められた大地。
モノクロな世界で、それでもなんとか『色』を持った場所に辿り着く。
辛うじて残っていた、
この世界を潤していたのある場所。
かつて程の美しさが例え、消えてしまっても。
それでも残っていてくれたこの世界の果てで。


さぁ、始めよう。
終わらせる事を、始めよう。
そして、始まるのだ。


既にその要たる存在、の場所は分かっている。
は全てを賭けて、この世界を最後まで守っていてくれたのだ。
私は、このの見える場所に小さなそのための場所を築き上げる準備を始めた。
それが、私のやるべき事だ。私にしか出来ない事だ。
の主治医たるの仕事だ。


Flip・Flop


それはかつて……遠い過去の事だ。
何の縁か運び込まれたの身体を治療したは、彼が戦うための手助けをしてやった。礼をする方法が分からないと言った彼に一つの約束をした。
その約束を守ってもらわなくてはと思う。
どんな時にも見せなかったであろう、酷く困惑した顔だったのを覚えている。
約束……俺は破るかもしれない
それでも良い。破るとか守るとかよりも、約束した事が大事
そう返したのを覚えている。
やっぱり、凄く困惑した顔を隠せず、彼は頭を掻いて答えた。
期待せずに待っててくれ
その時、まるで恋をした少女のような気分で彼の返事を聞いていた。
今思えば、それはそう言う類の物ではなかったと自覚はしているが、それを知らなかった頃だから仕方が無い事だとは思う。


身体が魔術を覚えていた。
分子構成、力量計算、構造計算。
この地上に残っていた、僅かばかりの物資を使って、木材のそれと似た物を組み上げていく。
時間は、たくさんある。
いや、そうではない。もうこの世界に残っているものなど、数える程しかないのだから、時間なんて無意味だ。
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